DEA / ドメイン2 データストア管理
データ移行と転送のサービス
のファイルサーバー、取引先の SFTP サーバー、他のクラウドのストレージにあるデータを、AWS のへ運ぶ場面は数多くあります。DEA-C01 では、移行・転送のツールをデータ処理システムに組み込む方法 (スキル 2.1.4) として、 と の使い分け、移行計画のサービス (、) の位置づけ、オンラインと物理的な転送の判断が問われます。
Point
- SFTP = SSH File Transfer Protocol、FTPS = FTP over SSL/TLS、AS2 = Applicability Statement 2 (企業間の EDI で使うプロトコル) です。
- DataSync は「データを同期する」という名前のとおり、ストレージ間でファイルやオブジェクトをまとめて転送・同期するサービスです。
- 和訳
- Transfer: 転送
- Weblio英和辞書「transfer」
概要
| 運びたいもの | 選ぶサービス | 主な使い方 |
|---|---|---|
| や他のクラウドのファイル・オブジェクトを大量に | ・・・から ・・ へ、スケジュールで転送・同期 | |
| 取引先がファイル転送プロトコルで送ってくるファイル | SFTP・FTPS・FTP・AS2・ブラウザで S3 / EFS に直接受け取る | |
| データベースのデータ | 全ロードと (「AWS DMS」の章) | |
| のデータ | Salesforce などから S3 / へ (「Amazon AppFlow」の章) | |
| ストリーミングのデータ | 、 | 「ストリーミング取り込みの設計」の章 |
| サーバーそのもの | サーバーを丸ごと AWS へ移す (リホスト) |
主要技術
①AWS DataSync ⚠️ 頻出
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 送信元・送信先 | の ・・・、、、 の各種、Google Cloud Storage や Azure Blob Storage などの他のクラウド |
| エージェント | オンプレミスのストレージを読むには、VM などにエージェントを置く |
| 転送の仕組み | 専用のプロトコルと並列処理で高速に転送する。変更のあったファイルだけを送る増分転送 |
| データの検証 | 転送したデータの整合性を確かめる |
| 運用 | スケジュール実行、帯域幅の上限、含める・除外するファイルのフィルター |
| セキュリティ | 、 でインターネットを経由しない転送 |
は、一度きりの大量の移行にも、毎晩の定期的な同期にも使えます。自作のスクリプト (rsync や の s3 sync) に比べて、並列化、再試行、検証、監視を任せられるのが利点です。
②AWS Transfer Family ⚠️ 頻出
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プロトコル | SFTP、FTPS、FTP、AS2、ブラウザでの転送 ( ウェブアプリ) |
| 保管先 | 、 |
| 利用者の認証 | サービスで管理するユーザー ( キー)、、 や を使うカスタムの ID プロバイダー (Okta、Entra ID など) |
| 公開、または 内 ( を付けてインターネットから受け、で送信元を絞る) | |
| マネージドワークフロー | アップロードされたファイルのコピー、タグ付け、復号、ウイルススキャン、Lambda での独自処理を自動で行う |
| SFTP コネクタ | 外部の SFTP サーバーとの間で、AWS 側からファイルを取りに行く・送る |
取引先は使い慣れた SFTP クライアントのまま、接続先を Transfer Family に変えるだけで済みます。サーバーの運用 ( のパッチ、可用性) を AWS に任せられます。
③転送をデータ処理システムに組み込む
転送の後に、取り込んだファイルを自動で処理する流れまでを設計します。
| 組み込み方 | 内容 |
|---|---|
| イベント通知 / | や が S3 に置いたファイルを契機に、、、 ワークフローを起動する |
| Transfer Family のマネージドワークフロー | アップロード直後の定型処理 (復号、移動、タグ付け) を Transfer Family の中で済ませる |
| DataSync の完了イベント | タスクの実行の状態を EventBridge で受け、次の処理を始める |
| 置き場所の分離 | 受け取り用のプレフィックス (landing) と処理済みのプレフィックスを分け、処理済みのファイルを移動する |
④移行計画のサービスの位置づけ
| サービス | 役割 | 現在の状況 |
|---|---|---|
| のサーバーとデータベースの構成・使用率・依存関係を集め、移行を計画する | 新規の受付を終えている。代わりに で同様の機能を使う | |
| サーバーをブロックレベルで継続的に複製し、短い切り替え時間で AWS へ移す (リホスト) | 現在の名称は AWS Transform MGN |
どちらもサーバーやアプリの移行のためのサービスで、データそのものをへ運ぶ道具ではありません。データの移行には 、、 を選びます。
⑤オンライン転送と物理的な転送の判断
| 判断の観点 | オンライン転送 ( など) | 物理的な転送 |
|---|---|---|
| 必要な期間 | 回線の帯域幅で決まる | 機器の配送と取り込みの日数 |
| 継続的な同期 | できる | 一度きりの大量移行向け |
| 準備 | エージェントと回線 | 機器の手配 |
Edge は新規の顧客の受付を終えています。新しく大量のデータを運ぶ場合、オンラインの転送には AWS DataSync、物理的な安全な転送には AWS Data Transfer Terminal (データを持ち込んでアップロードする拠点)、またはパートナーのソリューションを検討します。回線を増強するなら で専用線を引き、DataSync と組み合わせます。
転送にかかる日数は「データ量 ÷ 実際に使える帯域幅」で見積もります。たとえば 100 TB を 1 Gbps の回線で送ると、回線を使い切れたとしても約9日かかります。期限に間に合わなければ、回線の増強か物理的な転送を検討します。
試験対策
①判断マトリクス
| 問題文のキーワード | 選ぶもの |
|---|---|
| の / のファイルを へ大量・定期的に | |
| のデータを S3 へ移す | AWS DataSync |
| 他のクラウドのストレージから S3 へ | AWS DataSync |
| 取引先が SFTP でファイルを送ってくる、サーバーを運用したくない | |
| 企業間で AS2 のファイルをやり取りする | AWS Transfer Family (AS2) |
| アップロード直後に復号やウイルススキャン | Transfer Family のマネージドワークフロー |
| 届いたファイルで変換を始める | S3 イベント / → ・ |
| データベースのデータを移す・継続的に複製 | |
| サーバーを丸ごと AWS へ移す | (AWS Transform MGN) |
| 移行計画のためにサーバーの依存関係を調べる | ( は新規受付終了) |
| 回線では間に合わない大量の一度きりの移行 | AWS Data Transfer Terminal、パートナーのソリューション ( は新規受付終了) |
②よくある誤答
- 取引先からの SFTP の受け取りに、 で SFTP サーバーを自作すること。運用負荷が高く、 を選びます。
- を、データベースの変更の継続的な複製に使うこと。データベースには を使います。
- を、ファイルのデータをへ運ぶ道具と考えること。サーバーの移行用です。
- 新しく大量の物理転送を計画するのに、 を前提にすること。新規の受付を終えています。