AIF / ドメイン5 AIソリューションのセキュリティ、コンプライアンス、ガバナンス
データガバナンスとデータ来歴
データは、データの扱い方を組織として定め、守られていることを確かめる取り組みです。
AIF-C01では、来歴の記録、保持期間、所在地といった観点と、それを支えるAWSサービスが問われます。
概要
AIで扱うデータには、収集から廃棄までの一連の流れがあります。
各段階で「誰が扱えるか」「どこに置くか」「いつまで残すか」を決めるのがデータです。
| 観点 | 決めること |
|---|
| ライフサイクル | 収集から廃棄までの各段階の扱い |
| 来歴 (リネージ) | どこから来て、どう加工されたか |
| カタログ | どこに何のデータがあるか |
| 所在地 (レジデンシー) | どのに保管するか |
| 保持期間 | いつまで残し、いつ削除するか |
| 記録と監視 | アクセスと変更の履歴 |
| 品質 | 正確性、完全性、適時性 |
主要技術
①データ来歴とカタログ ⚠️ 頻出
来歴は、あるデータがどの元データからどんな加工を経て作られたかの記録です。
モデルの出力について問われたとき、根拠のデータまでたどれる状態にしておくために必要です。
| 手段 | 内容 |
|---|
| Data Catalog | データの所在、構造、区分を登録します。 |
| Lineage Tracking | 学習に使ったデータ、コード、モデルの関係を記録します。 |
| SageMaker Model Cards | モデルのの概要と評価を文書化します。 |
| バージョン管理 | データセットとモデルの版を対応付けます。 |
⚠️ 頻出: 「どのデータでこのモデルが作られたか説明したい」という要件は来歴の記録です。
②所在地と保持期間
| 観点 | 手段 |
|---|
| 所在地の制御 | 保管と処理を行うを選び、ポリシーで限定します。 |
| 保持期間 | のライフサイクル設定で移動と削除を自動化します。 |
| 削除の証跡 | 削除の実施を記録します。 |
| バックアップ | 保持期間の要件に合わせて設計します。 |
③アクセス制御と権限の一元管理
| サービス | 役割 |
|---|
| 操作の許可と拒否を定めます。 |
| の権限を表や列の単位で一元管理します。 |
| のポリシー | とオブジェクトへのアクセスを制御します。 |
| Data Catalog | 対象の登録とタグ付けを行います。 |
④品質と監視
| 観点 | 手段 |
|---|
| データ品質の検査 | 取り込み時に規則へ照らして検査します。 |
| 機密情報の検出 | で確認します。 |
| 変更の記録 | とで追跡します。 |
| ドリフトの検知 | 本番の入力の分布を学習時と定期的に比べ、ので知らせます。 |
⑤運用の手順
| 項目 | 内容 |
|---|
| 方針の文書化 | 扱いの規則を明文化します。 |
| 責任者 | データの所有者と承認者を決めます。 |
| 見直しの周期 | 定期的に方針と権限を点検します。 |
| 逸脱時の対応 | 発見時の連絡と是正の手順を決めます。 |
| 教育 | 扱う担当者へ周知します。 |
試験対策
①判断マトリクス
| 問題文のキーワード | 選ぶもの |
|---|
| データの所在と構造を登録したい | Data Catalog |
| 学習に使ったデータをたどりたい | 来歴 (リネージ) の記録 |
| の権限を一元管理したい | |
| 保管データを一定期間後に削除したい | のライフサイクル設定 |
| 特定のにデータを留めたい | 所在地の要件に応じたリージョン選択 |
| 機密データの所在を調べたい | |
| 設定変更の履歴を残したい | 、 |
②よくある誤答
- データを保管場所の話に限ること。権限、来歴、保持、監査を含みます。
- 来歴の記録を任意の作業と考えること。説明責任と再現性の前提です。
- カタログを可視化ツールと考えること。所在と構造の登録が役割です。
参考文献
- ※1出題比率: AWS 公式の試験ガイドに記載された、採点対象の設問のうちその分野が占める割合です。