AIF / ドメイン2 生成AIの基礎
生成AIのユースケース
AIF-C01では、業務課題の説明から「が向くか」「どの使い方に当たるか」を判断する問題が出ます。 この章では代表的なユースケースを整理します。
概要
の使い方は、大きく次の5つに分けられます。
| 使い方 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 作る | 新しい内容を生成します。 | 商品説明、メール下書き、画像素材、コード |
| まとめる | 既存の内容を圧縮、整理します。 | 議事録の要約、問い合わせの分類 |
| 対話する | 自然な会話で応答します。 | 顧客対応、社内ヘルプデスク |
| 探す | 意味で検索し、根拠付きで答えます。 | 社内文書の質問応答 () |
| 任せる | 手順を分けて実行します。 | 予約処理、複数システムの連携 (エージェント) |
主要技術
①文章の生成と要約
もっとも導入しやすい使い方です。
| 用途 | 効果 | 注意点 |
|---|---|---|
| 下書きの作成 | 作業時間を短縮します。 | 事実確認は人が行います。 |
| 要約 | 長文の把握を速めます。 | 重要な条件が落ちることがあります。 |
| 書き換え | 文体や対象読者に合わせます。 | 意味の変質に注意します。 |
| 分類とタグ付け | 大量の文書を整理します。 | 定型分類は専用サービスが安い場合があります。 |
②対話型の応答
問い合わせ対応では、定型手続きと自由質問の切り分けが設計の要点です。
| 種類 | 適した仕組み |
|---|---|
| 予約、変更、照会などの定型手続き | で意図とスロットを定義します。 |
| 社内規程や手順に関する自由な質問 | またはを使います。 |
| 雑多な相談や文章作成の依頼 | へ直接を送ります。 |
⚠️ 頻出: 社内の情報を根拠に答えさせたい場合は、モデルを学習させるのではなく検索と組み合わせます。
③検索と質問応答 (RAG)
は学習した時点までの一般知識しか持たないため、社内文書や最新情報については誤った内容を作ってしまいます。 関連文書を検索して渡すにすると、根拠に基づいた回答が得られます。
| 構成要素 | 役割 | AWSでの選択肢 |
|---|---|---|
| 文書の保管 | 元データを置きます。 | |
| 検索 | 関連部分を取り出します。 | 、 |
| 生成 | 回答を組み立てます。 | の基盤モデル |
④コード生成と開発支援
コードの生成、補完、説明、テスト作成、既存コードの移行に使えます。 AWSでは (旧の後継) が開発者向けの支援を担当します。
⚠️ 頻出: 生成されたコードもレビューとテストの対象です。そのまま本番へ入れる運用はの観点で不適切です。
⑤エージェントによる自動実行
複数の手順が必要な依頼では、モデルに手順を分けて考えさせ、必要なを呼び出させる構成が使えます。 AWSでは、エージェントを本番で動かす基盤としてがあります。
| 例 | 手順 |
|---|---|
| 出張の手配 | 空席の照会、予約、経費申請の作成を順に実行します。 |
| 問い合わせの解決 | 契約情報の照会、状況の確認、対応記録の登録を行います。 |
⑥画像と音声の生成
| 用途 | 内容 |
|---|---|
| 画像生成 | 広告素材、意匠の検討、背景の差し替え |
| 音声生成 | 案内音声、読み上げ (との組み合わせ) |
| 動画生成 | 短尺の映像素材 |
⑦ビジネス価値と指標 ⚠️ 頻出
の導入が成功したかは、やのようなモデルの指標ではなく、業務の数字で判断します。 目的に合う指標を選び、導入前と後 (または導入した群としない群) で比べます。
| 指標 | 内容 | 使う場面の例 |
|---|---|---|
| 投資収益率 (ROI) | 得られた効果 (削減した費用や増えた収益) を、投資額 (利用料、開発費、運用費) で割った値です。 | 投資に見合ったかを経営層へ示す |
| 効率 | 処理時間や人手の作業がどれだけ減ったかです。 | 1件あたりの対応時間の短縮 |
| コンバージョン率 | 閲覧や提案が、購入や申し込みなどの成果につながった割合です。 | 生成した商品説明で購入が増えたか |
| 利用者あたりの平均収益 (ARPU) | ある期間の収益を利用者数で割った値です。 | 有料の生成AI機能で、利用者1人あたりの月の収益が増えたか |
| 顧客生涯価値 (CLV) | 1人の顧客が取引を続ける期間全体で、もたらす収益の合計です。 | 生成AIの機能で解約が減り、長く使い続けてもらえたか |
| 回答や処理のうち、正しかったものの割合です。 | 問い合わせへの回答がどれだけ正しかったか | |
| クロスドメインのパフォーマンス | 1つのモデルが、法務、営業、人事など異なる業務領域でどれだけ通用するかです。 | 部門ごとに別のモデルを用意せずに済むかの判断 |
⚠️ 頻出: 「短期の1人あたりの収益」ならARPU、「顧客との関係が続く期間全体の収益」なら顧客生涯価値です。
試験対策
①判断マトリクス
| 問題文のキーワード | 選ぶ使い方 |
|---|---|
| 問い合わせ内容を要約して担当へ渡したい | 要約 |
| 社内規程に基づいて答えたい | |
| 予約手続きを対話で完結させたい | |
| 複数システムを順に呼んで依頼を完了したい | エージェント |
| 商品説明文を大量に作りたい | 文章生成 |
| 開発者のコード作成を支援したい | |
| 定型の感情分析を安く大量に行いたい | |
| 生成した内容が購入につながったかを測りたい | コンバージョン率 |
| 投資に見合う効果があったかを示したい | 投資収益率 (ROI) |
②よくある誤答
- 定型タスクにも常にを選ぶこと。感情分析や文字起こしは専用サービスが安く安定します。
- 社内知識の反映にを第一選択とすること。まずを検討します。
- 生成結果をそのまま公開する設計にすること。確認の手順が必要です。