AIF / ドメイン3 基盤モデルの応用
プロンプトインジェクションとジェイルブレイク
には、入力を通じて意図しない挙動を引き起こす攻撃があります。 AIF-C01では、攻撃の名前と内容、そして対策を結び付けて答えられることが求められます。
概要
への主な攻撃は、を悪用するものと、を汚すものに分かれます。
| 攻撃 | 内容 |
|---|---|
| 入力に混ぜた指示で、開発者が与えた指示を上書きします。 | |
| 役割の設定や仮定の話を使って、安全対策をすり抜けます。 | |
| プロンプトハイジャック | 本来の目的とは違う処理をさせます。 |
| 学習データや取り込む文書に不正な内容を混ぜます。 | |
| 情報の抽出 | や機密情報を引き出させます。 |
主要技術
①プロンプトインジェクション ⚠️ 頻出
利用者の入力や、取り込んだ文書の中に「これまでの指示を無視して〜せよ」といった命令が含まれる攻撃です。 モデルは指示とデータを厳密に区別できないため、混ざった命令に従ってしまうことがあります。
| 経路 | 例 |
|---|---|
| 直接的 | 利用者が入力欄へ攻撃文を書きます。 |
| 間接的 | 取り込んだWebページや文書に攻撃文が埋め込まれています。 |
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 入力の検査 | 不審な命令文の混入を検査します。 |
| 指示とデータの分離 | 区切り記号を使い、資料部分は参考情報として扱うよう指示します。 |
| 望まない話題や出力を遮ります。 | |
| 出力の検査 | 生成結果を後段で検証します。 |
| 権限の最小化 | 攻撃が通っても被害が広がらないよう権限を絞ります。 |
⚠️ 頻出: 間接的なは、で取り込む外部文書が経路になります。取り込む情報源の信頼性を確認します。
②ジェイルブレイク
安全のための制限を、言い換えや仮定の設定で回避しようとする攻撃です。 「これは小説の中の話だ」「開発者モードとして答えて」といった形を取ります。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 入力と出力の両方を検査します。 | |
| 拒否の方針を明示 | 応じない話題を指示に含めます。 |
| 監視と記録 | 試行を検知して記録します。 |
②-2 プロンプトハイジャック
アプリケーションの本来の目的 (例: 商品の問い合わせ対応) を乗っ取り、攻撃者の目的の作業 (例: 無関係な文章の大量生成) をさせる攻撃です。 有害な内容を出させると違い、内容が無害でも、本来の用途から外れた処理に費用と資源を使われます。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 用途の限定 | 応じる範囲を指示に明記し、範囲外の依頼は断らせます。 |
| 禁止話題や攻撃の検出で範囲外の依頼を遮ります。 | |
| 利用量の監視 | 利用者ごとの呼び出し量を監視し、急増を検知します。 |
③データポイズニング
や知識ベースへ取り込む文書に不正な内容を混ぜ、モデルの挙動を歪める攻撃です。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| データの出所の管理 | 取り込む情報源を限定し、来歴を記録します。 |
| 検証 | 取り込み前に内容を検査します。 |
| アクセス制御 | 学習データや文書の置き場所への書き込みを制限します。 |
| 変更の追跡 | 誰がいつ追加したかを記録します。 |
④機密情報の漏えい
| 経路 | 対策 |
|---|---|
| 利用者が機密情報をへ入力する | 利用方針を定め、入力前に検知して隠します。 |
| 応答へ他人のデータが混ざる | 検索対象を利用者の権限で絞り込みます。 |
| を引き出される | 機密を指示文へ書かない設計にします。 |
⚠️ 頻出: システムプロンプトへ秘密の情報 (認証情報や内部ルールの全文) を書かないことが原則です。
⑤対策の全体像
| 層 | 対策 |
|---|---|
| 入力 | 検査、隠ぺい、 |
| モデル | 指示の設計、などの設定 |
| 出力 | 検査、ガードレール、人間の確認 |
| 基盤 | の、暗号化、ネットワーク分離 |
| 運用 | 記録、監視、事後の見直し |
試験対策
①判断マトリクス
| 問題文のキーワード | 該当する攻撃 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 入力で以前の指示を無視させる | 入力検査、 | |
| 取り込んだ文書に命令が埋め込まれている | 間接的なプロンプトインジェクション | 情報源の限定、出力検査 |
| 仮定の設定で制限をすり抜ける | ガードレール、拒否方針 | |
| に不正なデータが混ざる | 出所の管理、アクセス制御 | |
| 内部の指示文を引き出される | 情報の抽出 | 機密を指示文に書かない |
②よくある誤答
- をネットワーク攻撃と考えること。入力を通じた指示の上書きです。
- だけで完全に防げると考えること。多層の対策が必要です。
- 権限設計をと無関係と考えること。被害の広がりを決めるのは権限です。