AIF / ドメイン1 AIとMLの基礎
MLOps
は、の開発から運用までを継続的に回すための考え方と仕組みです。 AIF-C01では、MLOpsが何を自動化し、通常のソフトウェア開発と何が違うかを問われます。
概要
は、DevOpsの考え方をへ広げたものです。 コードだけでなく、データとモデルもバージョン管理と自動化の対象になる点が違いです。
Point
- MLOps = Machine Learning + Operations を組み合わせた語です。
- 管理対象が コード + データ + モデル の3つになる点が、通常のDevOpsとの違いです。
- 和訳
- operations: 運用、業務
- Weblio英和辞書「operations」
主要技術
①MLOpsが解決する問題
| 問題 | での解決 |
|---|---|
| 学習が手作業で再現できない | 学習をパイプライン化し、入力と設定を記録します。 |
| どのデータでどのモデルを作ったか分からない | データとモデルのバージョンを対応付けます。 |
| デプロイが属人的 | デプロイを自動化し、承認手順を明示します。 |
| 精度低下に気付けない | 監視と警告を組み込みます。 |
| が回らない | 監視の結果から再学習を起動します。 |
| 技術的負債がたまる | 手作業の前処理、使われなくなった、版の分からないモデルを放置せず、パイプラインと版管理に載せて整理します。 |
| データや利用が増えると回らない | 学習は必要なときだけ計算資源を確保する学習ジョブで実行し、はマネージドなで負荷に合わせて増減させます。 |
本番稼働の準備 (プロダクションレディネス) では、学習に使っていないデータで評価の基準を満たすことに加え、監視の仕組み、問題が起きたときに前の版へ戻す手順、承認の記録がそろっているかを確かめます。
②パイプラインと自動化
学習からデプロイまでの流れを定義し、繰り返し実行できるようにします。 AWSでは Pipelinesが担当します。
| 段階 | 自動化する内容 |
|---|---|
| データ準備 | 取り込み、検証、前処理を実行します。 |
| 学習 | 学習ジョブとチューニングを実行します。 |
| 評価 | 基準を満たすかを判定します。 |
| 登録 | 合格したモデルをモデルレジストリへ登録します。 |
| デプロイ | 承認後にへ反映します。 |
③モデルの管理と追跡
| 仕組み | 役割 | AWSサービス |
|---|---|---|
| モデルレジストリ | モデルのバージョンと承認状態を管理します。 | Model Registry |
| 実験管理 | 学習の条件と結果を記録して比較します。 | SageMaker Experiments |
| 用途、制約、評価結果、リスクを文書化します。 | SageMaker Model Cards | |
| 一覧の可視化 | 稼働中モデルと監視状態をまとめて見ます。 | SageMaker Model Dashboard |
実験管理は、現在はSageMaker AIのマネージドなMLflowで行うことが推奨されています。学習の実行ごとにパラメーター、指標、成果物を記録し、実行どうしを並べて比べられます (SageMaker ExperimentsはStudio Classicでの旧来の機能です)。
④デプロイ戦略
モデルの差し替えは、影響を抑える方法を選びます。
| 戦略 | 内容 | 判断ポイント |
|---|---|---|
| ブルーグリーン | 新旧を並行稼働させ、まとめて切り替えます。 | 切り戻しを素早く行いたい場合 |
| カナリア | 一部のトラフィックだけ新モデルへ流します。 | 影響範囲を限定して確かめたい場合 |
| シャドウテスト | 本番のリクエストを複製して新モデルへ流し、応答は返しません。 | 本番影響ゼロで性能を比べたい場合 |
| A/Bテスト | 複数モデルへ分けて業務指標を比べます。 | どちらが成果を出すか比べたい場合 |
⚠️ 頻出: 「本番の応答に影響を与えずに新モデルの挙動を確認したい」ならシャドウテストです。
⑤監視と再学習の判断
| 検知するもの | 意味 | 対応 |
|---|---|---|
| 入力データの分布が変わりました。 | 新しいデータでします。 | |
| 予測性能が落ちました。 | 再学習またはモデル変更を行います。 | |
| ドリフト | 属性間の偏りが拡大しました。 | データとを見直します。 |
| 特徴量の寄与のずれ | 予測根拠の構成が変わりました。 | 原因となる特徴量を調べます。 |
これらは継続的に測り、で警告を出します。 測る仕組みとしては Model Monitorがありましたが、2026年7月30日に新規の利用者の受け付けを終えました。新しく作る場合は、AWSが案内する監視ソリューション (SageMaker AIのMLflowとEvidently AI) とCloudWatchを組み合わせます。
試験対策
①判断マトリクス
| 問題文のキーワード | 選ぶ仕組み |
|---|---|
| 学習からデプロイまでを繰り返し実行したい | Pipelines |
| モデルの版と承認を管理したい | SageMaker Model Registry |
| 学習条件と結果を比較したい | SageMaker AIのMLflow (旧SageMaker Experiments) |
| モデルの用途と制約を文書化したい | SageMaker Model Cards |
| 本番の応答へ影響させずに検証したい | シャドウテスト |
| 一部の利用者にだけ新モデルを出したい | カナリアデプロイ |
| 入力データの傾向変化を検知したい | 監視ソリューション (MLflowとEvidently AI) と |
②よくある誤答
- をコードのだけと考えること。データとモデルの管理が中心にあります。
- の判断を勘で行うこと。監視指標を根拠にします。
- を監視ツールと考えること。モデルカードは文書化の仕組みです。