CLF / ドメイン3 クラウドテクノロジーとサービス
重要な内容
Amazon EFS (Elastic File System)
は、複数の インスタンスなどから同時にマウントして使える、共有サービスです。 容量を事前に決める必要がなく、ファイルの追加や削除に合わせて自動的に伸縮します。
CLF では、「複数の Linux サーバーでファイルを共有する」という要件で EFS を選べること、そして ・・ との使い分けを判断できることが重要です。
Point
- EFS = Elastic File System(伸縮自在なファイルシステム) の略です。
- Elastic(エラスティック) は「伸縮自在な、弾力のある」という意味で、保存量に合わせて容量が自動で伸び縮みすることを表します。
- 「複数サーバーで共有できる、ゴムのように伸び縮みするファイル置き場」と覚えます。
- 和訳
- Elastic: 伸縮自在な、弾力のある
- Weblio英和辞書「elastic」
概要
社内のファイルサーバーのように、複数のコンピューターから同じフォルダーとファイルを読み書きしたい場面があります。 は、このような共有ファイルシステムを、サーバーの構築や容量設計をせずにとして利用できるようにします。
EFS はファイル単位でデータを扱い、 という標準的なプロトコルでマウントして使います。 代表的な用途は、複数の Web サーバーで共有するコンテンツ、ユーザーのホームディレクトリ、やから共有する作業ファイルの保管です。
試験では、「1台のサーバー専用のディスクなのか、複数サーバーで共有するファイルなのか、オブジェクトの保管なのか」を読み取り、・EFS・ のどれが適切かを判断します。
主要技術
①複数インスタンスで共有するファイルストレージ ⚠️ 頻出
の最大の特徴は、複数の インスタンスから同時に同じファイルシステムをマウントできることです。 どのインスタンスから見ても同じファイルとディレクトリの構造が見えるため、複数サーバーで構成された Web アプリケーションやコンテンツ管理システムに向いています。
EFS は (Network File System)というプロトコルを使う、Linux 向けのサービスです。 Windows ベースの EC2 インスタンスからの利用はサポートされていません。
Point
- NFS = Network File System(ネットワークファイルシステム) の略です。
- ネットワーク越しにファイルシステムを共有するための、Linux/UNIX 系で広く使われる標準プロトコルです。
- 試験では「NFS = Linux 向けの共有 = EFS」「SMB = Windows 向けの共有 = FSx for Windows File Server」と対で覚えます。
EC2 だけでなく、、、、 といったやのコンピューティングサービスからも利用できます。
⚠️ 頻出: 「複数の Linux インスタンスから同時にアクセスできる共有ストレージ」というキーワードが出たら、EFS を選びます。
②容量の自動伸縮(事前プロビジョニング不要)
では、ファイルシステムの容量を事前に決めたり、あとから拡張作業をしたりする必要がありません。 ファイルを追加すれば自動的に容量が増え、削除すれば自動的に減ります。
| 観点 | EFS | 従来のファイルサーバー・ | 判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 容量の決定 | 不要(自動で伸縮します) | 事前にサイズを決めます | 容量計画の手間をなくしたい場合は EFS が有利です。 |
| 拡張作業 | 不要 | 増設や拡張の作業が必要です | 「管理の手間を減らす」という要件に合います。 |
| 支払い対象 | 実際に保存した分 | 確保したサイズの分 | 使っていない領域への支払いを避けられます。 |
この「(事前確保)が不要」という性質は、クラウドの利点である(Elasticity)の代表例として問われます。
③複数AZからのアクセスと耐久性
のリージョナルファイルシステムは、同じ内の複数の(AZ)にデータを冗長化して保存します。 そのため、異なる AZ にある インスタンスから同じファイルシステムへアクセスでき、1つの AZ に障害が起きてもデータへのアクセスを継続しやすい構成になります。
単一の AZ だけにデータを保存する One Zone という選択肢もあり、コストを抑えられる代わりに AZ 障害への耐性は下がります。 CLF では、「複数 AZ にまたがるの共有ストレージ」という文脈で EFS のリージョナル構成を思い出せれば十分です。
④ストレージクラスとライフサイクル管理
にも、 と同じように、アクセス頻度に応じたがあります。 CLF では細かい仕様よりも、「よく使うデータは標準、あまり使わないデータは低コストのクラス」という考え方を押さえます。
| ストレージクラス | 主な用途 | 判断ポイント |
|---|---|---|
| EFS 標準(Standard) | 頻繁にアクセスするファイル | 通常利用の基本となるクラスです。 |
| EFS 低頻度アクセス() | アクセス頻度が低いファイル | 保存コストを抑えられます。 |
| EFS (Archive) | ほとんどアクセスしないファイル | IA よりさらに低コストで長期保管します。 |
ライフサイクル管理を有効にすると、一定期間アクセスされなかったファイルを低コストのクラスへ自動的に移動できます。 利用者が手動でファイルを移す必要はなく、アプリケーションからは同じファイルとして透過的にアクセスできます。
Point
- IA = Infrequent Access(低頻度アクセス) の略です。S3 の Standard-IA と同じ考え方です。
- Archive(アーカイブ) は「保管記録」という意味で、めったに使わないデータの長期保管先です。
- 「アクセス頻度が下がるほど、保存単価が安いクラスへ」という原則は、S3 でも EFS でも共通と覚えます。
- 和訳
- Infrequent: たまの、まれな
- Weblio英和辞書「Infrequent」
⑤料金の考え方
はのサービスです。 容量を事前に契約するのではなく、実際に保存しているデータ量に応じて料金を支払います。
| 料金に影響する要素 | 内容 |
|---|---|
| 保存容量 | 実際に保存しているデータの量です。使った分だけ支払います。 |
| 低頻度アクセスや向けクラスは保存単価が下がります。 | |
| ファイルシステムの種類 | 複数 に冗長化するリージョナルか、単一 AZ の One Zone かで異なります。 |
「初期費用なし」「使った分だけ支払う」「容量計画が不要」という点は、クラウドの従量課金の利点を問う問題で EFS が例として登場する理由です。
⑥EBS・S3・FSx との使い分け ⚠️ 頻出
CLF で最も問われるのは、ストレージサービスの使い分けです。 「データを何の単位で扱うか」「何台から使うか」「 は何か」で判断します。
| サービス | ストレージの種類 | 主な接続先 | 判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 基本的に1台の | EC2 の起動ディスクやデータベース用ディスクなど、1台のサーバー専用の高速ディスクに選びます。 | ||
| () | 複数の EC2・・ | 複数の Linux サーバーで同じファイルを共有したい場合に選びます。 | |
| アプリケーションから 経由 | 画像、ログ、バックアップなどのオブジェクトを大量に保存する場合に選びます。マウントして使うディスクではありません。 | ||
| for Windows File Server | ファイルストレージ() | Windows サーバー | Windows 向けの共有ファイルシステムが必要な場合に選びます。 |
⚠️ 頻出: 「Linux で共有」は EFS、「Windows で共有」は FSx for Windows File Server、という OS による使い分けは頻出です。
試験対策
CLF の問題では、まず「ファイルを何台のサーバーから、どの で使うのか」を確認します。 複数の Linux サーバーからの共有アクセスであれば が有力です。
| 問題文のキーワード | 優先して考える機能・サービス | 理由 |
|---|---|---|
| 複数の インスタンスで同時にファイルを共有 | Amazon EFS | 複数インスタンスから同時にマウントできる共有ファイルシステムです。 |
| プロトコル、Linux 向けの共有ストレージ | Amazon EFS | EFS は NFS を使う Linux 向けのサービスです。 |
| 容量の事前確保が不要、自動で拡張・縮小 | Amazon EFS | 保存量に合わせて自動的に伸縮し、使った分だけ課金されます。 |
| 複数の からアクセスできる共有ストレージ | Amazon EFS(リージョナル) | 複数 AZ にデータを冗長化し、AZ をまたいでアクセスできます。 |
| アクセス頻度の低いファイルのコスト削減 | EFS 低頻度アクセス + ライフサイクル管理 | 使われないファイルを低コストのクラスへ自動移動できます。 |
| EC2 1台に接続する高速なディスク | 共有ではなく、1台向けのの要件です。 | |
| 画像やバックアップを大量に保存 | ファイル共有ではなく、オブジェクト保存の要件です。 | |
| Windows サーバー向けの共有ファイルシステム() | for Windows File Server | EFS は Windows をサポートしません。 |
よくある誤答パターンは次のとおりです。
- 「共有ストレージ」という言葉だけで判断し、Windows 環境なのに EFS を選んでしまうことです。Windows の共有には FSx for Windows File Server を選びます。
- 「複数のサーバーからアクセスする」という記述に対して S3 を選んでしまうことです。S3 もアクセス自体は複数から可能ですが、ファイルシステムとしてマウントして共有する要件では EFS が適切です。
- 逆に、「大量の画像やログの保存」というオブジェクト保存の要件に EFS を選ぶのも誤りです。ファイルシステムが必要ない保管用途は S3 を選びます。
- 「EC2 の起動ディスク」を EFS と混同することです。起動ディスクは EBS の役割です。